イントロダクション

本作は、地元の危機を救おうと奮闘する高校生男子三人組の挫折と成長を描くハートフルコメディー。
2016年に公開された映画『人生の約束』のスタッフが、新たに富山県射水市を舞台に再集結して製作。
製作総指揮に石橋冠(『人生の約束』監督)、本多繁勝監督(『人生の約束』では監督補)がメガホンをとった。
主人公・トオルには、スターダストプロモーション主催の第1回スター☆オーディションで男子部門グランプリを受賞した、酒井大地。トオルが淡い恋心を抱く同級生の花凛に、原愛音。トオルの祖父母には、泉谷しげると丘みつ子が扮する。そして、射水市(新湊市)出身の立川志の輔が町の医師役で友情出演。ほかトオルの父に金児憲史、トオルの母に射水市出身お笑い芸人のお姉ちゃん(雷鳥)、射水市出身のテノール・オペラ歌手・澤武紀行が出演。
メイン以外の多くの出演者は、富山県民からのオーディションで選抜された。また「日本のベニス」とも呼ばれている射水市の美しい町並み、放生津曳山祭などが本作を盛り上げている。

ストーリー

富山県射水市の「内川」沿いに住む、ちょっとドジだが憎めない高校生男子三人組、トオル(酒井大地)、アゲル(宮川元和)、ヨシキ(長徳章司)。
それぞれ家族や進学、将来に悩みながらも同級生の女子・花凛(原愛音)との会話を弾ませ、大好きなラーメンを食べ、熱いお風呂に浸かり、久しぶりの放生津曳山祭を楽しみに過ごしていた。

曳山祭りを翌日に控えた日、祭りの会長を務めるトオルの祖父・松蔵(泉谷しげる)が急死した。町の近藤医師(立川志の輔)が臨終を伝えると、家族に悲しみが広がっていく。ただ、370年続いた祭りの決まりで、総代や会長が亡くなったらその年は曳山が引けないという。松蔵が一番楽しみにしていた祭りが中止になるかもしれない。トオルはひらめいた。「じいちゃんはまだ死んどらんことにならんけ?」
一同、驚くが、祖母の佐江(丘みつ子)もトオルのアイディアに同意し、「出来んこと考えんと、出来ること考え!」と常日頃、松蔵が言っていた言葉を伝えて頭を下げた。

祭り当日、町中、多くの人で賑わっていた。父・俊也(金児憲史)の協力もあり、どうにか松蔵の会長挨拶も切り抜け、曳山祭りが始まった。「イヤサー、イヤサー」掛け声が飛び交っていく。

松蔵の葬儀の日、トオルは初めて家に借金があることを知る。アゲルやヨシキもあちらこちらでリゾート開発会社への借金の声が響いていることを耳にしているようだ。町中に不穏な空気が漂っていた。
そんな折、トオルたちは蔵で見つけた「射水の埋蔵金」という巻物を開いてみた。「埋蔵金さえ見つかりゃぜんぶ解決するんや!絶対見つけるがや!」
スコップやバケツを手に、埋蔵金を探し始める三人だが・・・。

キャスト

  • 酒井大地

    本江 透(トオル)

  • 原 愛音

    壁 花凛 役

  • 宮川元和

    佐伯 挙(アゲル)

  • 長徳章司

    釣 佳樹(ヨシキ)

  • 金児憲史

    本江俊也 役

  • 澤武紀行

    海老光一郎 役

  • お姉ちゃん
    (雷鳥)

    本江佑香 役

  • 泉谷しげる

    本江松蔵 役

  • 立川志の輔

    近藤陽介 役

  • 丘 みつ子

    本江佐江 役

  • しまえりな

    小山未来 役

  • 山﨑広介

    ダイブツ 役

  • 天地龍也

    堀之内梅吉 役

  • 尾島実和

    佐伯真代(アゲルの母)

  • 金澤一彦

    釣 忠佳(ヨシキの父)

  • 橋川明美

    釣 今日子(ヨシキの母)

  • 木村夏樹

    タレント 役

  • ゆういち(雷鳥)

    町人 役

スタッフ

  • 製作総指揮

    石橋 冠KAN ISHIBASHI

    札幌市出身。
    1960年、早稲田大学卒業後、日本テレビに入社。「冬物語」、「池中玄太80キロ」、「昨日・悲別で」などのドラマを演出。1996年、日本テレビ退社後、フリーになり、各局で演出。「新宿鮫シリーズ」(NHK)、「兄弟」(テレビ朝日)、「玩具の神様」(NHK)、「角筈にて」(テレビ東京)、「張込み」(テレビ東京)、「刑事一代」(テレビ朝日)、「人生最高の贈りもの」(テレビ東京)など、名作ドラマを多数手がける。
    また、舞台「菊次郎とさき」(12)の演出や映画『人生の約束』(16)の監督など、多方面で活躍。
    ドラマ「ラブレター」で2003年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。
    「点と線」で2007年度、「なぜ君は絶望と闘えたのか」で2010年度にそれぞれ文化庁芸術祭賞大賞を受賞。
    「シューシャインボーイ」でソウル国際ドラマワード2010・グランプリ受賞。
    2011年旭日小綬章受章。

  • プロデューサー

    大井紀子NORIKO OOI

    富山県新湊市(現・射水市)出身。
    中央大学卒業後、日本テレビに入社。
    ドキュメンタリー番組のディレクターを経て、プロデューサーとして「西城秀樹・モーニングサラダ」、「山田邦子旅クラブ」など多数。
    チーフプロデューサーとして「とんねるずの生でダラダラいかせて!」、「知ってるつもり」「おしゃれカンケイ」などバラエティー番組やドラマを制作する。
    その後、ソフト事業部長として映画、舞台作品に携わり、日本テレビ退職後、映画『人生の約束』をプロデュースする。

  • 脚本

    西永貴文TAKAFUMI NISHINAGA

    脚本家、演出家。石川県金沢市出身。アンドリーム所属。
    2002年に劇団猫☆魂、2012年に空飛ぶ猫☆魂を旗揚げし、全作品の脚本・演出を担当。
    劇団公演の舞台『アンラッキー・デイズ〜ナツメの妄想〜』が映画監督・堤幸彦の演出により、CX『劇団演技者。(’04)』にてドラマ化。
    【TV】EX『下北サンデーズ(’06)』一部脚本
    【舞台】『炎の蜃気楼』シリーズ脚本
    【舞台】『サイコメトラーEIJI〜時計仕掛けのリンゴ〜(’14)』 脚本・演出
    【イベント】モーニング娘’20石田亜佑美BD一人芝居、脚本・演出
    【TV】BS松竹東急4月期月曜ドラマ「半熟ファミリア」を執筆

  • 監督

    本多繫勝SHIGEKATSU HONDA

    1970年3月4日生まれ、神奈川県出身。日テレアックスオン 所属。
    2003年、山田太一原作・佐藤浩市主演でリメイクされたドラマ「高原へいらっしゃい」(TBS)で監督デビュー。以降、「サマーレスキュー~天空の診療所~」(TBS)などを監督する。
    15年、日テレアックスオンへ入社後、プロデューサー、監督として数々の話題作を担当。
    主な監督作品は、「ブランケット・キャッツ」(17/NHK)、「イノセンス冤罪弁護士」(19/NTV/兼プロデューサー、「これは経費で落ちません」(19/NHK)、「美食探偵 明智小五郎」(20/NTV/兼プロデューサー)、NHK「悲熊」(20/NHK)、「逃亡医F」(22/NTV/兼プロデューサー)。
    16年に公開された映画『人生の約束』では、監督補として参加。
    日本テレビ4月期土曜ドラマ「Dr.チョコレート」プロデューサーを務める。

コメント

  • 酒井大地さん / 本江 透(トオル)

    トオル役の酒井大地です。
    トオルは明るくて情に厚く冒険心が強い、地元が大好きな男の子です。撮影中は射水の海や内川、美味しいラーメンやお風呂に癒されながら、監督や共演者の方々、スタッフさんや地元の皆様に支えてもらいながら精一杯演じさせていただきました。
    地元の町を守る為に本気になって挑戦する姿を観ていただき、可能性に蓋をしないで背中を押してくれるような、励みになる作品になればいいなと思います。「僕ラー」是非、劇場でご覧ください!

  • 原愛音さん / 壁 花凛 役

    個人的に感じていたことですが、愛溢れるトオル家、私が演じる花凛と3 人との関係性、そして出演頂いた街の方々、全てが愛くるしく感じるその光景を堪能してもらいたいと思います。撮影期間中は、射水の至る所で写真ばかり撮ってました。
    空き時間にはみんなでTikTok の動画を撮ったり、学生時代に戻った気分になれました。なかなかこのような風情のある街と出会える機会がないので、私にとっては貴重な経験になりました。最後に、富山弁も頑張って練習しましたので、そこにも注目して頂けると幸いです。

  • 泉谷しげるさん / 本江松蔵 役

    去年の夏の撮影で、とうとう映画が出来て良かったな、というよりは、よく出来たなという思いです(笑)。
    地方で頑張って映画を作るという方向、とってもいいと思います。
    落語みたいなお話しが映画になったこと、楽しかったな。ぜひ成功してほしいと思います。

  • 丘みつ子さん / 本江佐江 役

    主役のトオルと、その親友アゲル・ヨシキのバランスがとっても良く、同年代だからかも知れないけど凄く息が合ってて、端から見てると「本当に良いキャスティングだなぁ。」って思いました。射水市には一週間ちょっと滞在しまして、撮影の合間はよくランニングしながら街を巡っていました。とっても趣(おもむき)のあるところで撮影ができたことが嬉しかったのと、何より、射水市の市民の皆さんのご協力が非常に手厚くて、これが一番作品の中に良い影響を与えていたと思います。こうした地域の方々が全面協力する形での映画がもっと増えたらいいな ぁと思います。ぜひ皆さんご覧ください。

  • 立川志の輔さん / 近藤陽介 役

    故郷がまた!映画になった。またまた「新湊」は映画を撮りたいと思わせる魅力溢れる町なんだ、と気づかせてもらいました。「二度あることは三度ある」って、このままいくと「新湊」は第二の「柴又」になっちゃう・・・かも。

  • 本多繫勝監督

    いつか、夏休みの思い出の様な映画が撮りたいと思っていました。
    八年前、富山県射水市で撮影された映画にスタッフとして参加した僕は、楽しい夏休みの様な感覚になり今でも忘れられない思い出となっています。
    今度はこの町の人達に同じような体験をしてもらえたらと思い、町の人達に出演して頂いたり、スタッフとして映画作りに参加していただきながらこの作品を創りました。
    半分以上が映画や芝居とは関係ない普通の人達と作り上げた粗削りな、しかし何か力を感じる映画に仕上がったと思っています。