
シンガポール ロケハン視察ツアーに参加しました!

10月8日~13日の日程で、シンガポール ロケハン視察ツアーに参加して参りました。
シンガポールにはIMDA(情報通信メディア開発庁)という機関があり、国の政策として他国からの撮影隊誘致を行っています。今回の視察ツアーもその一環で行われました。
このツアーは株式会社地域活性プラニングさんからお声がけを頂いたもので、テレビ業界各社から計7人が参加、4日6泊の行程ではシンガポールの「ザ・観光地」だけでなく 、地元の方しか行かないようなところを訪問し、シンガポールの「普段の顔」も見ることができました。
その中から、本記事ではメインどころをピックアップしてご紹介いたします。

シンガポールは多民族国家で、主に中国系・マレー系・インド系などが各々の文化・宗教を尊重し合いながら共存しています。なので同じ街の中でも、ふとあるけば中華街、でもそのすぐ横にはモスクやお寺があったりと、「あたし今どこにいるんだっけ?」と分からなくなるくらいに異文化な要素が混在しています。
ちなみに、シンガポールの公用語は4言語(マレーシア語・中国語・タミル語・英語)のため、政府関連の看板などは4つの言語で書かれていました。


以前は「Garden City」というスローガンを掲げていたシンガポールですが、今は「City in the garden」を目指しており、2015年以降、建築物は建設面積の110%を超える緑を建物内や外側に設置しなければいけないという法律が存在しているくらい「植物を増やす」ことを意識しています。それもあって、観光地付近に埋立地を作り、2012年にこのガーデンズ・バイ・ザ・ベイという植物園も作られました。
植物だけでなく、数多く設置されたアート造形物にも力が入っていて見ごたえがタップリ。また国を挙げてSDGsにかなり力を入れていることから、この施設ではソーラーパネルを利用して、夜のイルミネーション用の電力を自家発電しているとのこと。


インフィニティ・プールでもおなじみ、シンガポールの景色が一望できる57階建てのホテルタワー。劇場版の「名探偵コナン 紺青の拳」でも登場し、聖地巡礼もいまだに行われているようです。このホテルとは別の場所ではありますが、コナン君の絵が描かれた壁があり、日本人の若い子が群がって写真を撮っていました。
コナン君の周りに立つからか、彼の絵の周りだけ壁が分かりやすく黒ずんでいました。
ちなみにシンガポールは一時的な雨が多く、この日も風景を見るためにホテルの屋上に行こうとしたところ急な激しい雷雨が。そのため屋上が一時閉鎖されてしまい、夕方に再挑戦しました。
景色を見てまず驚いたのは海に浮かぶタンカーの数。シンガポールはほぼすべての物が輸入物のため、1秒に1つのコンテナが運ばれているそうです。
またぱっとみてもすでに緑の多い国ですが、今後10年間で100万本以上の木を植えることを目指してるそうです。


1959年にイギリス領でありながら自治が認められたシンガポールは、当時現地の人たちが悪環境で生活していたこともあり、「国民全員に住む場所を」を目指して団地を沢山建てて住む場所を提供しました。結果、国民の77.8%が現在も団地(日本でいう高層マンション)に住んでおり、団地国家として知られています。ちなみに、持ち家率は89.7%でホームレスはほぼいないそうです。
国営団地では、シンガポール全体の人口と同じ割合の人種比率で居住者を選別してます。
つまり、1つの団地には75%の中国系、15%のマレー系、7.5%のインド系、そして残りのその他、という形の人口比率になっています。シンガポールは成人になるとき、親の人種を加味した上で「自分は何系か」を選択し、それが日本でいうマイナンバーカード的なものに記載されるのです。
シンガポールならではだなぁと驚きました。
今回は実際に団地に住んでる方のお部屋にお邪魔させて頂きました。日本でいう2DKで、日本で考えると決して手の届かないようなユニットではありません。しかし、お値段なんと、1億円超え。た、高い...。
お宅訪問してもう一つ印象的だったのは、「Bomb shelter(防空壕)」が家の中にあったこと。これは対テロのため、設置が義務付けられているそうです。ただ、実際は物入倉庫として使用されてることがほとんどで、中を見せて頂いたところ物が詰め込まれ過ぎていて、どう考えても急な事態で人が入れそうにはなかったです。

前述したとおり多文化が共存しているだけあって、色々な国のオーセンティックな料理が楽しめるのもシンガポールの特徴だなと思いました。また基本日本人の口に合う味付けなので、視察中に食べたものはなんでも美味しかったです。
その中で強いて挙げるなら、バクテー(肉骨茶)、ココナッツカレー、カヤトーストが美味しかったです。また、紅茶やコーヒーに練乳を入れるのが主流のようでした。


ガイドさんの解説を交えて色々な場所に連れて行って頂いたので、短い期間でかなりシンガポールのことを知れた気がした、とても有意義で濃い4日間でした。