アーカイブ2年目、情景ディレクターデビューしました。

2025.01.27
CREATOR REPORT
幡本彩華
メディアコンテンツセンターアーカイブ推進部

日本テレビ4階のアーカイブセンターでは様々な番組に映像の貸し出しを行っていますが、申請を受ける中でも多く使用されているのは「情景素材 」(※1)です。日テレアーカイブセンターの貸出年間ランキングで上位を情景素材が占めます。

※1 情景素材

許諾が不要な実景やイメージ映像

情景素材は番組で撮影された素材の他に、アーカイビスト自らが撮影・ディレクションを行いリリースしている素材があります。
昨年の3月から情景撮影チームの研修を受け、8月にカメラマン・12月に情景ディレクターデビューをすることができました。

アーカイブセンターにはディレクターになるまでにチェックポイントがあり、写真で構図や画作りを学び、その後は自らカメラをもって東京の情景を動画で撮影します。ある程度経験を積んだところで、ディレクターデビューします。ニトロ(※2) のスタッフの方々と話し合いながらディレクションを行い、放送で使用されそうな画を撮影し、アーカイブの情景素材を増やしていきます。その映像は年間で数百回の利用回数を超えるものもあります。

※2 ニトロ
NiTRo|株式会社日テレ・テクニカル・リソーシズ
日テレグループの技術会社
 
10/2(水)道玄坂通 外観撮影

6/19(水)国会議事堂 外観撮影

カメラマンデビューをするためには、自分でお題を考えそれに適した構成と実際に撮影した写真を提出し、合格する必要がありました。普段のように趣味であるフィルムカメラで撮りたいものを撮るのとは全く別物で、自分がイメージしているような写真が撮れない、後から見返した時に項目名と写真がリンクしていなかった、必要な画が足りなかったなどなど、自信を持って提出できるような写真がなかなか撮れず、人に意味が伝わる写真を撮影することの難しさを痛感しました。
とはいえ、情景撮影チームの先輩方からたくさんフィードバックをもらうことで、普段何気なく撮影する写真も構図や被写体の置き方、撮影する位置を意識するようになり、以前より納得のいく写真が増え教わったものが身についているなと実感しました。

情景撮影班チームに少しずつ馴染んできた頃に先輩から合格をもらい、情景撮影の中でも年に数回ある大型の撮影のディレクターを任せてもらうチャンスが来ました。撮影内容は自ら企画提案し、撮影許可も取ったキャンプ・アウトドアという自分には身近なテーマだったのですが、情景素材は需要のある映像を撮ることも考えて構成を作る必要があります。アウトドア系のキーワードでヒットした映像を確認し、どのような素材が使用されそうかを調べて構成表に反映させるようにしました。

 
初のディレクション。ニトロチームとともに。
12月6日(金)、7日(土)

撮影当日は備品の搬入から設営、撮影まであっという間すぎて心配だったのですが、撮影終了後にニトロのカメラマンの方から「楽しかった。またやりたい」と言っていただけて、すごくうれしかったです。
準備の段階から上手くできるかすごく不安でしたが、皆さんの協力もあり撮影を無事に終えることができ、撮影日の夜はぐっすり眠ることができました。

カメラマンとしても情景ディレクターとしてもまだまだ未熟ですが、先輩方の知識や技術に少しでも追いつけるように今後も頑張ります。

自ら被写体に