「THE MAKING」が第65回科学技術映像祭で教育・教養部門優秀賞を受賞!

2024.05.15
CREATOR REPORT
檜山 一三男
クリエイティブ事業センタークリエイティブ1部
受賞会場となった科学技術館

長く続けられる番組に携われるというのは本当にありがたいことだと思っております。

地上波ではないので、ご存知のない方も多いとは思いますが、私たちクリエイティブ事業センターでは、1998年から続く「THE MAKING」という番組を制作しております。モノのできるまで、特に身近な製品ができるまでを紹介するという番組で、製作主は文部科学省所管のJST国立研究開発法人科学技術振興機構、スタート当初はCSの専門チャンネルで放送。最近では主にYouTube内の「SCIENCE CHANNEL(JST)」で見られます。
300を超えるラインナップがあり、食品から乗り物まであらゆる身近な製品を網羅しています。また、この番組はナレーションやインタビュー無しの"映像で見せる"がモットーで、何も考えずに楽しんでいただくことができ、多くのファンの方に長く支えられてきました。

ただ、それだけにディレクターのほうは、撮れない場面をインタビューで逃げることができないというプレッシャーもあります。根気よく待ち続けることから、必然的にロケ日数も多くなり手間がかかる一面もあります。ただ、そこがこの番組が始まったときからのこだわりの部分でもあり、クライアントであるJSTの担当者にもご理解いただいたうえで、通常より納期を長めにいただいております。
また、このような番組には珍しく?BGMも作曲家の方に内容を理解したうえでおもちゃ箱感のあるBGMを新曲としてつくっていただくことができました。おかげさまでこのBGMたちも長年のファンの方に好評のようです。

授賞式の様子

前置きが長くなりましたが、「THE MAKING」が第65回科学技術映像祭にて教育・教養部門優秀賞を受賞しました。
科学技術映像祭は、4月に行われる「科学技術週間」のメインイベントとして、放送番組、専門映像、プロアマを問わず、科学技術の普及や啓もう、知識の向上を高める日本で発表された映像を対象に審査、すぐれた作品が選ばれます。まわりは地上波やBSばかりでしたので、表舞台に出る機会が少ない官公庁系の映像をアピールできてよかったと思います。

今回は、「通販の荷物がとどくまで」という内容で、アスクル株式会社にご協力いただきました。
「明日来る」から転じて"アスクル"の通り、最先端の物流をどこまで見せていただけるのか?アフターコロナで需要が急激に高まった物流業界の今、さらに、「THE MAKING」としてもJST担当者とマインドは残しながらも、「モノ」ではない新しいものに挑戦したいという中でこのテーマに挑みました。

結果としては、「案ずるより産むが易し」でアスクル株式会社からはご快諾いただき、実際に行ってみると、「これはどうするんだろう?あれはどうなっているんだろう?」という疑問が目の前で、ものの見事に解決されていきました。このあたりが、科学技術映像祭の審査員の方にも刺さったんだろうなと思っております。
クリエイターとして、人々の見たい・知りたいに如何に応えていけるかが大切だと思いました。あらためて、関係各社の皆様方にお礼申し上げます。

 
  • 企画・制作 株式会社日テレ アックスオン
  • 製作・著作 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • プロデューサー 石井 隆、檜山一三男
  • ディレクター 株式会社ドラゴンプランニング 高瀬徹
  • 音楽 有限会社カロッツァ