
ぐんま次世代映像クリエイターコンペ #GNGFC2024 最優秀賞受賞!

群馬県を撮影地または舞台としたショートフィルムのコンペティション『ぐんま次世代映像クリエイターコンペ Gunma Next Generation Filmmaker Competition 2024』(以下GNGFC2024)の授賞式が2月15日群馬ロイヤルホテルにて行われ、監督した映画『ものがたりの予感』が最優秀賞を受賞しました。




考古学を研究する大学講師・中山 康二(46)は、県の依頼により千年以上前の遺物を見つけるべく、冬の沼で発掘作業に参加していた。ある日、「その沼に"ビー玉"を落とした」という少年と出会う。それは、康二の人生をほんの少しだけ変えるかもしれない物語になっていく。



奥田瑛二審査委員長からは
「10本の中から1本を選ぶのは本当に大変でしたが、この作品には誰しもが共感できるものがあります。そして映画において一番大切なのはキャスティングですから、主人公のキャスティングも良かった。ショートフィルムなので短いですが、長編に繋げていける期待感が大きい。総じて、誰も異議を唱えることなく、この映画を「最優秀賞」に決定しました。おめでとうございました。」(引用)
と講評をいただき、フィードバック含めとても実りのある時間となりました。改めて作品に協力していただいた皆様に御礼申し上げます!
GNGFC2024とは、一般公募136名から企画審査を経た10作品にそれぞれ制作資金100万円が与えられ、企画に基づく群馬県内のロケーションでショートフィルムを完成させるというものです。そして、先に書いた完成披露試写会にて、賞の授与が行われました。


企画公募が始まった去年の秋、公募の知らせをくれたのは、主役を演じた加藤亮佑さんでした。コロナ禍中に東京で出会ったことをきっかけに、地元である群馬県内を案内してくれていた経緯があり、二年越しに企画を作りませんか?と言ってくれたのです。共に彼の地元を回った内藤諭プロデューサーと三人で制作することを決め、AX-ONには業務時間外での社外活動を認めていただきました。
初めてその地元を巡った時からとある"沼"が頭から離れず、その"多々良沼"のリサーチを始めました。調べる中で、かつての"たたら製鉄"の歴史や、その証拠となる遺物が近年見つかったというニュースを知り、パーソナルな物語をその歴史と絡めて深化させるような企画を立てました。それが採択され、去年末の冬、多々良沼で撮影するに至ったのです。
本作は実話をベースに土地と強く絡んだ物語ではありますが、GNGFCのコンセプトはとにかく自由。撮影地に群馬が使われていれば、制作においてはクリエイターの表現をとことん尊重する姿は本当に斬新で、群馬県が打ち出すクリエイターとの相互関係は素晴らしいと実感しました。+αな協力を常に推進してくださり、ロケ地はもちろん制作においては、事務局の円滑なアシストやフィードバックのほか、館林美術館、館林市教委の方々には、それなくしては完成しないほどの協力をしていただきました。

たとえば、発掘作業者の秋村役・エキストラには実際に遺物を見つけた市教委のメンバーが(小道具協力のほか)出演してくださったり......、レポーター役にはケーブルテレビ館林のアナウンサーが出演してくださったり......。主演の加藤さんを軸に、地元を愛する方々のパワーを詰め込むような作品になったと思います。
そうして、自分の書いた物語が様々な方を巻き込み、最優秀賞という結果に至ったことが、一番に嬉しいことです。
今後は映画祭出品と並行して、館林にて一般お披露目会等を4月に予定しています。この物語がまた、次の物語に繋がる予感となるよう広がっていけばありがたいと思います。GNGFCは山本群馬県知事も「来年以降続けていきたい」と明言されておりますので、興味がある方はぜひ応募してください。副賞には群馬県内周遊券を頂戴しました。また新たなロケ地を探す旅に出られたらと思っています。改めて、ありがとうございました。