令和から江戸時代へ

2023.03.31
CREATOR REPORT
橘川幸枝
メディアコンテンツセンター 字幕・解説放送制作部

BS日テレ時代劇

の字幕制作を現在行っております。

今まで日本テレビのバラエティーやドラマなどの字幕制作に携わってきましたが、時代劇の字幕制作は社内では初めてのチャレンジとなりました!

 

 時代劇というと

独特な世界観が舞台でもあり、現代ではなじみのない言葉が多用されています。
例えば

  • ⇒「昵懇(じっこん)」
  • ⇒「根付(ねつけ、ねづけ)」
  • ⇒「匕首(あいくち、ひしゅ)」

などなど...。

若手になればなるほど、一度聞いただけではピンと来ない言葉との遭遇率が高く、まずは言葉を起こすための調査から始まります。

また台本と実際のセリフが違ったりするなど、過去の作品だけあって確認にも時間を要してます。
さらには固有名詞も旧字体のものも多く使用されているため、特別な外字を作成しなくてはいけません。
他にも実際にある当時の地名や、現代では差別用語かも...という言葉が出てくるので、字幕で表記をして問題ないのか?など、番組側への問い合わせや確認事項が多く、耳と頭をフルに活用して字幕制作を行っております。勉強にもなりますが...笑

そういった経緯から視聴者の方にも伝わりやすいよう、常用漢字であっても聞き慣れない言葉にはルビをふるなど工夫をしながら作業をしています。

 今回の受注を受けてスタッフも増員いたしました。

通常業務の間に、慣れない時代劇...そんな中での新人育成です。
本来ならバラエティーの短尺の入力練習から始め、徐々に分数を伸ばしながら育成していくのですが、今回は新たな試みとして、「ドラマ、しかも時代劇」から研修を始めるという異例の方法を取りました。

※ 字幕制作においてドラマは表現力が求められるため難易度が高いものとしております。
頻度が高い言葉は「時代劇用語辞書」というものを作成しスタッフ間で共有し、新人が初出の言葉に戸惑うことなくスムーズに制作ができる環境を整えています。

 制作しているスタッフの間では

 

  • ⇒「長七郎江戸日記」での里見浩太朗さん
  • ⇒「桃太郎侍」での高橋英樹さん

の殺陣のキレに惚れ惚れしており、よく「かっこいいよね~」などと話題にしています。
このように丁寧にかつ楽しみながら制作をしておりますので、ぜひBS日テレ時代劇を字幕付きでご覧いただけたらと思います。

また、ご両親、ご祖父・祖母、「時代劇」ファンの方にも「BS日テレの時代劇は、字幕付きだよ」と宣伝して頂けたら幸いです!