第57回ギャラクシー賞奨励賞受賞!福岡放送開局50周年SPドラマ「天国からのラブソング」

2020.06.30
星野 恵
制作センター 制作1部
第57回ギャラクシー賞テレビ部門奨励賞受賞!
福岡放送がドラマで受賞するのは、1987年度以来32年ぶりの快挙!

「天国からのラブソング」放送後、SNSで大反響を呼び、福岡&佐賀でのローカル放送にも関わらず、Twitterで「日本のトレンド」入りを果たした本作。
メガホンをとったのは本作で初めてドラマの監督を努めた福岡放送の藤谷拓稔!

「康子さんはずっと床の間に飾っとくけん!料理も家事も一切せんでもよか、あなたの笑顔を生涯守ります!」

妻へのプロポーズを亡くなるまでの50年、いや、亡くなってからも守り続けた、ウソのような感涙必至の愛の物語!!

福岡で愛される深夜番組「ナンデモ特命係 発見らくちゃく!」で放送されるや否や、視聴者の賞賛がなりやまず、全国で大反響を巻き起こした感動の実話をもとに、「発見らくちゃく!」総合演出・藤谷拓稔が初めてドラマの監督を努めた本作。
放送後には、SNSで大反響を呼び「2時間泣きっぱなし!」「全国で放送して欲しい!」全国放送や映画化を希望する声が相次ぎ、福岡・佐賀のローカルのみでの放送にも関わらず、Twitterでは「日本のトレンド」入りをした事でも大きな話題となりました。

中でも、大きな話題となったのは豪華なキャスティング!
主人公の濱田龍臣さんには「博多弁めちゃ可愛かった!」や、イッセー尾形さんが演じた主人公の祖父「光井浩」の演技に感動する声が多く「イッセー尾形さん演じるお爺ちゃんが凄く良く、世の中にはこんな人もいるのかと、自分の生き方が恥ずかしくなった」や誰もが認める国民的俳優・吉岡秀隆さんの演技への賞賛など大きな感動の声が寄せられ、市毛良枝さん、矢本悠馬さん、田山涼成さんや西尾まりさん等、豪華キャスティングが話題となりました。

福岡放送の人気レギュラー番組「発見らくちゃく!」を企画から立ち上げた総合演出の藤谷拓稔氏が、初めてドラマの監督を努めたにも関わらず、ギャラクシー奨励賞をいただけたことは本当に快挙で、彼の高校一年生からの映画監督になりたいという夢に1歩近づけた事を大変うれしく思います。
又、ドラマの元になった実話が、大変感動的なお話しだということは勿論、キャスト・スタッフの皆様、このドラマに携わっていただいた全ての皆さまのおかげで、ギャラクシー奨励賞を受賞できたことを嬉しく思います。

藤谷拓稔監督・ギャラクシー賞奨励賞受賞コメント

藤谷組のみなさん(中央が藤谷監督)

 

この作品には"ドラマ"という魔法が必要でした。
死んでも愛する人を笑わせ続けたじいちゃん。そのじいちゃんを現世に甦らせるにはドキュメントじゃ伝聞系になってしまう。誰かが語るじいちゃんではなく、じいちゃん本人を直接目撃してもらうためにはドラマという表現方法でなければいけませんでした。
こうして、23年前の高校1年生のときから抱き続けた"監督"という夢に挑戦する必要性に僕はせまられたのです。(テレビは自己実現の場ではないというのが僕の信条ですので、一応!!)

初めて監督をやらせてもらって一番幸せなことはアックスオンのプロデューサーとよく喧嘩をしたことです。
監督業はハレーションの連続。作品をよりよくするために真っ向からぶつかる喧嘩はとても幸せな時間でした。
4時間くらい散々本打ちした後に「やっぱり、僕が書いた構成ベースで脚本進めたいんですが...」と僕が切り出したときはさすがに38年の人生でマックスで殺されそうになりましたが(笑)、それくらい言いにくいことも言える、言われる現場は制作者にとって最高の場所でした。
このハレーションを逃げずに一つ一つ乗り越えていくと、奇跡が起こり始めました。
「このクラスの俳優にこの番手で出演オファーするのは業界のお作法的に失礼だ!」と言われている俳優陣が次々と「是非、やりたい」と受けてくれたのです。
これは番手のどうのこうのの事情を全く知らない素人の僕の要望を、プロデューサーが赤っ恥覚悟でオファーし、そして相当な熱量で口説き落としてくれたからに他なりません。
さらに大物俳優陣との演出についての議論。じいちゃんが病室で泣くシーン。
イッセー尾形さんは「泣きたくない」と強く言う。その尾形さんに「いや泣いてほしい」と言い張る僕。幸せなハレーション。だって、尾形さんの中でもこれが自分の作品だという思い入れがある証拠。何度も議論を重ねた結果、涙があふれ出る自分にあらがって泣きながら一生懸命笑おうとするじいちゃんの姿を描く演出にたどりつきました。

「天国からのラブソング」現場での藤谷監督

 

結局、何が言いたいかというと、全スタッフ、全出演者がこの作品を自分の作品だと思っていたということです。
撮影に入る前からいろんな人に「これは絶対賞をとる!」と言われました。でも賞はどうでもよかった。こういう作品が賞をとってほしいと願うみんなの心が嬉しかった。
たった二人で始めた「発見らくちゃく!」という小さな深夜番組から生まれた原作にたくさんの人が集まってドラマになり、そしてその全スタッフ、全出演者にこの作品が愛されたということ。こんなに愛情を注がれてこの作品はさぞ幸せだったろうと思います。
作品よ、全部、お前のためにいろんな人がいろんな喧嘩をしたんだからな!
そしてな、そのおかげでお前はすごい審査員の方々にも認めてもらえたんだぞ!
でも「ありがとう」はいらない!
もしこのスタッフみんなにお礼をしたいという気持ちが少しでもあるのなら、またもう一度、この組を集めてお前の兄弟を増やす手伝いをさせてくれ!
みんなに愛される作品が必ずまた生まれるよ!
最高の組でした。みんなで作ったみんなの作品がちゃんと伝わって評価されて良かったです!
ありがとうございました!!

この大反響で、なんと!BS日テレで再放送されることが決まりました!
見逃した!という皆さま、是非!
7月18日(金)よる7時00分~8時54分、BS日テレでの再放送をご覧ください。

ストーリー

『お好きにどうぞ。』
じいちゃんはそう言って、いつも僕の幸せを願って
ぼくやみんなを、笑わせてくれたんだね。

視聴者の願いを叶えてくれるFBSの深夜番組「発見らくちゃく!」に「文化祭を盛りあげて欲しい」という依頼を送った普通の高校一年生・光井天星(濱田龍臣)。
どこにでもありそうで、一見何でもないこの依頼がとんでもない奇跡を巻き起こすことになるとは......!

どこにでもいる普通の高校生・天星は同じクラスの亜莉沙に恋をしていた。しかし、亜莉沙は軽音楽部に所属するクラスのマドンナ的存在で高嶺の花。
亜莉沙とどうしても仲良くなりたい天星はすでに他界した祖父・浩(イッセー尾形)のアコースティックギターを引っ張り出して、懸命に練習を始めるがなかなか思うように上手くならない。

「じいちゃんから誘われた時、ギターを始めてたらなぁ」
実は天星、音楽好きだった祖父からの再三にわたるギターのセッションの誘いを断り続けていたのだ。
このままでは文化祭でギターを演奏しても誰も集まってくれない!思い切って、視聴者の願いを叶えるテレビ番組「発見らくちゃく!」に依頼を応募した天星。そこで、番組ディレクター藤谷(吉岡秀隆)と出会う。この藤谷との出会いによって、天星は文化祭を盛り上げる方法ではなく、何も知らなかった祖父の過去を何故か調べていくことになってしまう...。

浩は奇想天外で常に周囲を驚かせる人だった。墓参りで楽器を演奏したり、孫の修学旅行にまでついてきて写真を撮ったり...。
周りからいつも笑われる祖父を、天星は恥ずかしくウザいとも思っていた。
しかし、祖父のそんな行動の裏には知られざる悲しい生い立ちが関係していたことを知り、恥ずかしい人だとしか思っていなかった自分の認識が間違っていたことを知る。
じいちゃんが家族の笑顔を命がけで守り抜いたこと、ガンで自分の方が先に死ぬとわかったじいちゃんが一人残される祖母・康子が寂しくないよう手紙をたくさん部屋に隠していた事...。徐々に明らかになる本当のじいちゃんの姿。そして、じいちゃんは何故、僕をギターに誘っていたのか!?
その真実が明らかになったとき、天星は......!?

なぜ、生きている時、もっとじいちゃんに優しくできなかったのか――。
家族への「愛」が生んだ、感動のストーリー。

亡き祖父・浩と孫の天星がギターで巻き起こす、とんでもない奇跡とは!?

キャスト

濱田龍臣
市毛良枝 西尾まり / 矢本悠馬 田山涼成
吉岡秀隆 イッセー尾形 ほか

スタッフ

脚本:金沢知樹 いとう菜のは
監督:藤谷拓稔(FBS)
音楽:藤澤慶昌
エグゼクティブプロデューサー:鎌倉由和(FBS)
プロデューサー:松尾嘉典(FBS)

アックスオンスタッフ

プロデューサー:渡邉浩仁・星野恵
監督補:本多繁勝

番組HP:http://www.fbs.co.jp/tenlove/

再放送決定!:2020年7月18日(金)※BS日テレ よる7時00~8時54分