「泣き虫ディレクター」と言われる私は、この冬、感動、悲しみ、辛さ、悔しさ・・・で、泣きっぱなしでした。
高校サッカー期間中の番組は大きく分けて4つあり、
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2017.02.17
石川 亮
スポーツセンター スポーツ1部
冬の一大スポーツイベント、全国高校サッカー選手権大会。箱根駅伝と並び正月の風物詩と言われるこの大会。95回目を迎えた今大会のテーマは「世界への階段 駆け上がれ」でした。
今大会出場する選手たちの先には、2020年の東京五輪、2022年のカタールW杯と、世界への階段が続いていきます。さらに高校を卒業後、進学してサッカーをやめる人もいれば、就職する人もいる中、高校サッカーに全力を懸けて、仲間と過ごす一瞬一瞬を大切にしてそれぞれの世界、それぞれの明日へと駆け上がっていってほしいという思いを込めてつけられました。
今大会の応援リーダーを担当して頂いたのが岡崎慎司選手。滝川第二高校時代、選手権に3年連続出場された経験を持ち、日本代表として歴代3位の49得点。さらにイングランドプレミアリーグでクラブ創設133年目で初優勝という歴史的なメンバーの一員となった岡崎選手ですが、高校入学当初は3年間試合に出場できないかもしれない、と言われた過去を持ち、スタメンからもっとも遠いEチームからのスタートでした。
しかしどんな状況でもあきらめず、悔しさを飛躍への力に変え、まさに高校サッカーから世界への階段を駆け上がっている岡崎選手。そんな彼が選手たちを後押しする中、入社8年目で初めて番組の演出を担当させて頂きました。
先輩と打ち合わせをする筆者(右側)
「泣き虫ディレクター」と言われる私は、この冬、感動、悲しみ、辛さ、悔しさ・・・で、泣きっぱなしでした。
高校サッカー期間中の番組は大きく分けて4つあり、
と多岐にわたります。もう、番組が多すぎて、涙が止まりません。
これまでディレクターとして高校サッカーに携わってきた自分にとって、初めての演出、しかもこのような大きなスポーツイベントにかかわる番組の演出が務まるのか?
大会が始まる前から不安に駆られる日々でした。
あの不安を思い出すだけで、涙が溢れ出してきます。
12月30日の開幕戦から、1月9日の決勝戦までのわずか11日間。全国4134校の頂点を目指す戦いを勝ち抜き、決勝の地、埼玉スタジアム2OO2の舞台に立ったのは22回目の出場・青森山田と20回目の出場・前橋育英。名門校同士の一戦となりました。
どちらが勝っても初優勝。4万人を超える観客が見守る中、Jリーガーを2名擁する名門青森山田が、持ち前の攻撃力を発揮し5得点を奪い、見事初優勝を飾りました。
涙が止まりません。
11日間の激闘。
この大会のためにすべてを犠牲にして戦ってきた選手たち。そんな選手たちの熱い思いに負けないよう全力で彼らの冬を伝えることは出来ました。どれも、最高の企画であり、視聴者に感動を伝える事が出来たと思います。
その達成感で涙が止まりません。
昼夜問わず働いてくれたADさんたちや、自分以上に番組のことを考えて行動して頂いた先輩ディレクターの皆様。膨大なサブ上げの原稿やスタジオ台本を書いてくださった作家さんなど、自分以外の番組にかかわってくださった皆さんのおかげです。
彼らの頑張りを思い返すと、涙が止まりません。
ディレクターとして自分のVTRをいかに面白くするかこれまで歯車の中の一部としての考え方をしてきた自分にとって、全体のバランスや統一感、番組の方向性など、自分の決断がその番組に携わっているすべての人に影響することの大きさに演出という立場の大事さ、偉大さを感じました。
高校生活最後の大会で、4133校の敗れ去った選手たちも次なる世界への階段を駆け上がるために歩み出しています。
そして、私も歩み出しました―――。
更なるstep upを目指し、選手たちに負けないようなgrow upしていきたいと思います。
石川亮は、AX-ON Peopleとして、今後も前進あるのみです!
Just keep going !! Ryo Ishikawa